ケアに関わるすべての人に贈る一冊。
「障がいを持つ人の人生は、私たちに想像力と思考力を呼び戻し、全ての人を在野の哲学者にする」(本文より)
日本の障害福祉は、当事者の声によって切り開かれ、進化してきた。
障害者自立生活運動をリードしてきた安積遊歩が、「重度訪問介護」という、世界でも稀有な制度のもつ志と、その革新性を語る。
「争えない身体は、涙と喜びが静けさと同時にあることを示す」(本文より)
競争に駆り立てられる社会の中で、「生きる」という一点のみで闘い、「見守りあう」ことの意味。
この小さな体を世界の真ん真ん中に置いてはじめよう。
著者の平和への祈りは、この身体からはじまって、地球規模の命の平穏へと広がっていく。
ネット上で賛否両論を巻き起こした伊是名夏子さんのJR乗車拒否問題の核心をクリアに語り、ウェブ連載時に夥しいアクセス数を記録したエッセイも収録。
ケアに関わるすべての人に贈る一冊。
このからだが平和をつくる
重度訪問介護への招待状
目次
- はじめに ―「障害」という字と平和
- 1章 重度訪問介護で平和をつくる
介助とは何か
・見守りがつくる平和
・平和の視点を持った福祉
・命の対等性を取り戻す etc.
介助が制度になるまで
・高橋修さんのこと―制度の始まりに闘った人
・地域の真ん中で生きる
・障がいを持つ仲間たちへ etc.
介助と子ども
・子どもは親の所有物ではない etc. - 2章 人類は生き延びられるか
全ての命が生き延びるために
・エレベーターが駅にできるまで
・障害者権利条約
差別とは何か
・乗車拒否という差別
・差別していることで、私もあなたも傷ついている etc. - 終わりに