TSUCHIYA PUBLISHING

いのちにふれる

ひかるこえアーカイビング

ひかるこえアーカイビングロゴ

MISSION

夜の海辺。宇宙に浮かぶ満天の星を見上げていると
わたしたちはみな発光して生きている、
そんな気がすることがあります。

広大な闇の中に、一人ひとりが
時に一人で抱えるには重すぎる運命を背負って、
それでも愛おしくつながりあい、
お互いを照らし合って浮かぶ星たち。

わたしの携帯端末には、いまは亡きクライアントの写真が入っています。
クリスマス、ケーキを買って、ふたりきりのパーティーをしたときに、介助の傍らで撮った写真。
筋ジストロフィーで、詩を愛し、おしゃべりが大好きだった方でした。

ときどき写真を開いてみると、画面の電子の光といっしょにわたしの網膜にAさんの笑顔がいきいきと届きます。わたしたちの生きた毎日は、どこに記されていくのでしょうか。
Aさんのことばは、どこに残されていくのでしょうか。
跡形もなく消えていくのではない、と思えます。


「ひかるこえアーカイビング」は
障害・病の当事者や研究者、介助の現場で生み出される声を採集します


ロゴは、存在が溶け合った人の姿です。
あなたとわたしは溶け合い、
明滅し合いながらみなの心が溶け合った記憶の海の中で生き物のような
ひとつの命を紡ぎあっているのではないでしょうか。


祈りをこめて。
わたしたちは光る声の海の中に生まれたかたちを拾い上げ届けます。
電子の光の海の中で、
そこからまた新たな命の明滅がはじまる音を聴きながら。

作品一覧